【股関節痛】変形性股関節症を運動で改善しよう!
2024/03/16
こんにちは。神戸の三宮・元町でストレッチ専門店をしています、神経系ストレッチ バイスト KOBEです。今回のコラムは、「変形性股関節症」についてです。
変形性股関節症は、年齢や肥満、運動不足などが原因で起こる疾患の一つで、激しい痛みや歩行障害を引き起こすことがあります。そんな変形性股関節症でも、適切な運動療法によって改善することができます。本記事では、理学療法士が教える変形性股関節症の運動療法のポイントについて紹介します。
目次
変形性股関節症とは?
変形性股関節症は、股関節の病気の一つで、主に加齢に伴い進行するものです。関節が変形し、軟骨がすり減り、痛みや股関節の可動域制限などの症状が現れます。股関節の痛みや、歩行時の膝や腰の痛みなどは、変形性股関節症の兆候である場合があります。 予防や症状の改善のためには、適度な運動や適切な姿勢を保ち、肥満や過剰なストレスを避けることが必要です。病院での治療の方法には、物理療法や投薬、手術などがあります。個々の症状や状態に合わせて治療法を選択することが重要です。特に手術については、術後にリハビリテーションを行うことが必要です。
変形性股関節症は、進行性の病気であり、早期に発見・治療をすることが重要です。痛みや運動制限がある場合は、早期に医師や理学療法士に相談し、治療を受けることが大切です。
変形性股関節症の原因
変形性股関節症は、主に股関節の軟骨が徐々に摩耗していく病気です。軟骨とは、骨の端を覆っている滑らかで柔らかい組織のことで、骨同士がスムーズに動くように助ける役割をしています。この軟骨が傷んだり、すり減ったりすると、股関節の動きがスムーズでなくなり、痛みや不快感を引き起こす原因となります。
変形性股関節症の原因を理解することは、予防や早期対応に役立ちます。以下、変形性股関節症の主な原因を説明します。
- 年齢: 年齢が上がるにつれて、軟骨の摩耗や損傷のリスクが高まります。これは、自然な老化過程の一部と考えられます。
- 肥満: 体重が重いと、股関節にかかる負担が増え、軟骨の摩耗を早める可能性があります。
- 過去の怪我: 股関節の怪我や骨折は、将来的に変形性股関節症を発症するリスクを高めることがあります。
- 遺伝: 変形性股関節症は家族内で発生することがあり、遺伝的要因が影響している可能性があります。
- 股関節の異常: 生まれつき股関節が正しく形成されていない場合、変形性股関節症を発症しやすくなることがあります。
- 特定の活動や職業: 重い物を持ち上げる作業や、長時間立ち続けるような活動や職業は、股関節に余計な圧力をかけ、軟骨の摩耗を早めることがあります。
股関節の軟骨の健康を守るためには、適切な体重管理、定期的な運動、股関節に負担をかけない生活習慣を心がけることが重要です。変形性股関節症の兆候や症状に気づいた場合は、早めに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることが大切です。
ストレッチで症状改善
変形性股関節症の症状を和らげるためには、股関節周囲の筋肉の柔軟性を向上させることが重要です。以下に、股関節の可動域を広げ、筋肉の緊張を和らげるために特に有効なストレッチを3つ紹介します。これらのストレッチは、股関節周辺の筋肉をゆっくりと伸ばし、痛みを軽減し、動きやすさを改善するのに役立ちます。
1. 股関節と腰のストレッチ
方法: 床に背筋を伸ばして座り、両脚を前に伸ばします。次に、片膝を曲げて、その足裏をもう一方の足の内ももにつけます。背筋を真っ直ぐに保ちながら、上体を前に傾けていきます。このポジションを30秒間キープし、ゆっくりと解放します。反対側も同様に行いましょう。
2. 内もものストレッチ
方法: 床に座り、両足の裏を合わせて膝を外側に開きます。膝が床に近づくようにゆっくりと体を前に傾けていきます。この位置を30秒間保持し、ゆっくりと戻していきます。このストレッチは、内ももの筋肉を柔らかくし、股関節の柔軟性を高めます。
3. シーテッドストレッチ(座位のストレッチ)
方法: 椅子に座り、背筋を伸ばします。一方の足をもう一方の膝の上に軽く置きます。上半身を前に傾けながら、前傾の姿勢を深めていきます。前傾した位置で30秒程度キープし、ゆっくりと戻します。反対側も同様に行います。
これらのストレッチは、変形性股関節症による痛みや不快感を軽減し、日常生活の質を向上させるのに役立ちます。ストレッチを行う際は、無理をせずに行ってください。また、痛みが悪化する場合は、すぐに中止し、医療専門家に相談してください。
トレーニングでも症状改善
変形性股関節症に対する効果的なトレーニングは、症状の軽減、股関節の機能の改善、そして将来の進行を遅らせることを目指します。股関節の筋肉を強化し、関節の安定性を高めるためのトレーニングを3つ紹介します。これらのエクササイズは、股関節の可動域を維持しながら、周りの筋肉をサポートし、日常生活での動作が楽になるように目指しましょう。
1. グルートブリッジ(臀部持ち上げ)
方法: 仰向けになり、両膝を曲げて足裏全体を床に置きます。両手は体の横に置きます。この位置から、腰と臀部を持ち上げて、膝から肩までが一直線になるようにします。この上げた位置を数秒間キープした後、ゆっくりと元の位置に戻します。10~15回を1セットとして、2~3セット行います。
2. サイドレッグリフト(側方脚挙げ)
方法: 一方の側に横になり、下になっている腕で頭を支えます。下側の脚は少曲げて身体を安定させ、上側の脚はまっすぐ伸ばします。上側の脚をゆっくりと持ち上げて、その後ゆっくりと下ろします。左右ともに10~15回を目安に、2~3セット行います。
3. 前方脚挙げ(フロントレッグレイズ)
方法: 床に脚を伸ばし座った状態で行います。一方の脚をまっすぐに伸ばし、ゆっくりと前に持ち上げます。膝をまっすぐに保ちながら、足を持ち上げることで、股関節の前面の筋肉が働きます。高さは快適な範囲で、持ち上げた足を数秒間キープした後、ゆっくりと下ろします。各足で10~15回を2~3セット行います。
これらのトレーニングを行う際は、痛みを感じない範囲で行ってください。痛みがある場合は、運動の強度を下げるか、完全に中止して病院やバイスト KOBEなどの身体の専門家に相談してください。定期的な運動は、変形性股関節症の症状の管理に有効ですが、個々の状態に応じて適切な運動を選択し、必要に応じて専門家の指導を受けることが重要です。